言霊 |
「セフィロス、お前どうしてここに…?」 跪きルーファウスの手にキス 「お前に会いに」 「…私に…何故…?」 「お前も神羅だ…俺を狂わせた神羅だ。お前も奴らと一緒だろう?」 首を押さえられ、壁に押し付けられる ルーファウスは苦しそうな声で小さく呻いた 「何をする…」 「お前がどうしたら苦しむか考えた」 ルーファウスが自分の首を押さえ付けるセフィロスの手を掴み 力一杯よけようとしてもビクともしない 小さな悲鳴をあげるルーファウスの頬を セフィロスが叩いた 睨み上げるルーファウスを 次は殴った セフィロスに顔を上に向けられ 口から溢れる血を飲み込んでルーファウスが咳き込む 口付けられたセフィロスの唇をルーファウスは思いきり噛んだ セフィロスの唇から血が流れた ルーファウスをにらみつけて セフィロスがルーファウスの首においた手を離し 代わりに両手を軽々と片手で掴み、壁に押さえ付けた 「俺がどれだけ苦しんだか、わかるか」 睨みあげるルーファウスを 睨みつけるセフィロス 「お前にわかるか?俺の苦しみが、悲しみが、絶望が」 黙って聞くルーファウス 「俺のルーファウス。お前は利口だな? 殺されたくなかったら逆らわない事だ」 「ハッ!殺せばいい!お前にとって私は利用価値は無いぞ」 床に思い切り、ルーファウスは叩きつけられた 「お前も俺を裏切ったんだルーファウス 俺はお前をずっと呼んでいた なぜ答えなかった」 目を大きく見開いて ルーファウスがセフィロスを見上げる 「俺は、お前についてきて欲しかった なぜ来なかった」 「離れたのはお前だセフィロス」 「違う、俺はお前と離れたくなかった」 「聞きたくない!」 「聞け!」 口から流れるルーファウスの血を セフィロスが舐め取った 「もう、お前は私といた頃のセフィロスじゃない お前は私を覚えてなんかいないだろう」 セフィロスが笑って、キスをした 強引に 「確かに、お前の事などすでに忘れた」 冷静になろう 心の中で繰り返し唱えて ルーファウスがセフィロスを見上げる 「お前の心は負けてしまった。私の知っているセフィロスはもういない。 あのニブルヘイムで、セフィロスはもう死んでしまったんだ」 フッと笑ってセフィロスがルーファウスの顎を掴む 「いい目だ。お前の憎しみをもっと俺に見せて見ろ」 ルーファウスはため息をついて セフィロスに笑って見せた バカにしたように 「お前は心が無い。いつか心がある者に負けるだろう」 「お前には心があるのか、ルーファウス」 セフィロスの、優しかった声が思い出せない しかし、この冷たい声は確かにセフィロスの声 「想像に任せよう」 長い長い、セフィロスのあの刀が ルーファウスの首に一本の赤い筋をつけた 表情を変えずに セフィロスを睨み続ける 左の太腿にそれが刺さって 床まで貫いた 「っうあ…っ」 声にならない声で呻くルーファウスを見下ろし セフィロスは笑いながらその刀を抜く 「その表情だ」 セフィロスがルーファウスの上着をはだけさせ、 服を切り裂いた 「やめろ!」 胸に少し、傷が出来た その傷をセフィロスが舐める 「貴様」 両手をふさがれ、足だけでセフィロスに抵抗する 床に血の池が出来ている 動けば動くほど痛む 色んな所が痛み出す ルーファウスは抵抗をやめて セフィロスを見上げる 昔のままの セフィロスに抱かれていた頃の慣れた視界 綺麗な銀髪と 整った顔 綺麗な肩 違うのは冷たい表情 「抵抗してもしなくても、続けるぞ」 「好きにしろ」 その指の動きも 唇の動きも 息遣いも昔のまま 「クソ」 小さくこぼした声はセフィロスに聞こえたのか まだほぐされないルーファウスの中心に セフィロスが無理矢理自分を押し込むと ルーファウスの顔が痛みに歪んだ 「…っ、下手クソ」 「余裕だな」 ゆっくりと抜いては挿れる その度に零れる声はどちらのものだったか 揺れ動く意識の中で ルーファウスは 昔のセフィロスを必死に思い出した 優しく、気高かった、あの寂しがり屋の なあセフィロス、私がわかるか? 今、ここにお前もいるんだろう? 「ルーファウス」 自分の名前を呼ばれた瞬間 その目と目が合った ルーファウスの心臓が跳ね上がった セフィロスがゆっくり口付ける -何故だろう、なぜこんなに懐かしい?- セフィロスの疑問はルーファウスにしっかりと届く 「セフィロス、私の声が聞こえているか?」 その言葉と 昔と同じルーファウスのセフィロスへの目に セフィロスがルーファウスの手の束縛を解いた 「すまない」 ルーファウスの顔が安堵で満たされる セフィロスを優しく抱き寄せ ルーファウスはその背中を優しく叩いた 「何がだ?」 「すべて…」 何故自分が泣いているのか 何故自分がここにいるのか なぜルーファウスがここにいるのか 「ああ、心配したよセフィロス。きっとずっと一人で泣いてるんだろうと」 「すまない、ルーファウス」 かすかに震えるセフィロスの声に ルーファウスが優しくかえした 「会いにきてくれたな、泣いてくれたな、それでもう私は満足だよ」 「俺は、ルーファウス、お前を独りにしたくなかった」 「私もだ、お前と離れたくなかった。私はセフィロスに何も出来なかった」 小さく、動いていいか?というセフィロスの言葉に ルーファウスが笑ってうん、と答えた 繋がったまま、ルーファウスの傷をいたわる様に セフィロスはルーファウスを抱き上げて自分の膝に乗せた 「…お前はまだ独りでいるのか?」 ゆっくりルーファウスの腰を持ち上げてはおろす セフィロスの口から吐息が漏れる ルーファウスの口から喘ぎ声が漏れる 「ひとり、だ、忘れたこと、ないぞ、お前を」 セフィロスがルーファウスを抱きしめてキスをする 「ルーファウス、俺は、ずっと会いたかった。お前に」 「うん」 「ずっと、聞きたかった言葉がある」 「ん?」 「俺を愛しているか?」 ずっと、セフィロスがずっと聞きたかった言葉 それはルーファウスにもわかっていて 最後まで伝えられなかった セフィロスは、言ってくれたのにそれを跳ね除けて ひどく傷つけたのをルーファウスは覚えている 「セフィロス」 優しくルーファウスを撫でる 昔と同じセフィロスの手 「愛してるよ、セフィロス」 やっと止まっていたセフィロスの涙がまた零れ落ちた 「俺もだ、ルーファウス、愛してる」 がっちりと、ルーファウスのほほをおさえて 額と額をつける ルーファウスは、自分は泣くまいと、涙を見せまいと唇を噛んだ 微かににじむ涙に、セフィロスは気付いていた 「ルーファウス、俺は愛されているんだな」 「二度は言わないが、嘘は言っていない」 「愛してる」 セフィロスがもう一度、ルーファウスに呟いて口付けを ふと目覚めたとき 夢のようなあの出来事が現実だったと ルーファウスは傷をいとおしそうに撫でる 「もう会えないのか?」 -会いたかった- そういって悲しそうに笑ったセフィロスを思い出す 膝を抱いて ルーファウスは初めて声を出して泣いた |
セフィロスが精神的受ポジションだと思いませんか? ルーファウスが好きで好きでたまらないセフィロスに萌 もう小説の最初からルーファウスLOVEなセフィが見え隠れ 恨んだり泣いたり愛したりキミは忙しいね |