散歩











「ルーファウス」


身体を揺すられ目が覚めた
目の前にあったのはクラウドの顔だった


「クラウド…お帰り…」
「ただいま。アンタうなされてたぞ」
「…ああ、いや…夢見ていたんだな…」
「なんの夢だよ」
「えっと…わからない」
「忘れたんだ?」
「そうみたいだ…」


ルーファウスが自分の前髪に触れるクラウドの手を掴んで抱きしめる
クラウドはもう片方の手でルーファウスを抱きしめた


「クラウド、いつ帰ったんだ?」
「けっこう前。風呂入ってから隣で寝てたんだけど」
「寝てた?起きたのか?」
「いや、アンタの声で起きた」
「声?」
「ああ。うなされてたから」
「…すまない」
「いや、平気。大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だよ」
「っておい、くすぐったい」
「風呂上がりのにおいがする」


ルーファウスがクラウドの耳付近に鼻を近づけると
クラウドは笑いながらルーファウスの額に口付けた


「そういうことされると勃つぞ」
「それは困る」


ルーファウスが目を閉じながらクラウドの肩口に頭を預ける


「なんで困るんだよ」
「だって眠いだろう?」
「アンタ眠いのか?」
「キミは眠くないのか?」
「あんまり眠くない」


クラウドがそう答えると ルーファウスは目を開いてクラウドを見る


「…アンタが眠いなら、俺も寝る」
「本当は、あまり寝たくない」
「寝たくない?夢見るからか?」
「あー。いや、眠くないからだよ」
「…どんな夢見たんだよ…アンタ、叫んでたぞ」
「…叫ぶ?なんて?」
「いや、小さく悲鳴を上げた感じだから、なんて言ったとかはないけど」
「一体どんな夢を見たんだろうな、私は」
「悪夢?」
「…さあ。わからない」
「怖い夢?」
「いや、違うと思う。わからない」
「…散歩でもしてくるか?」
「散歩?」


ふふ、と笑ってルーファウスがうなずく
クラウドは起き上がってルーファウスを引っ張った


「よし、着替えるぞ」






「まだ夜は寒いから」


ジャケットを持たずに出たクラウドに ルーファウスがジャケットを羽織らせる


「ああ、サンキュ」


ルーファウスの手を握り クラウドが歩き出した








ただラブラブしてるだけですかorz

2010・4